ソーヴィニヨン・ブランの香り「3MH」とは?サンセールとNZの違いを解説

香りの違いにびっくりした話

初めてニュージーランドのソーヴィニヨン・ブランを飲んだときのこと。
「え、グラスに顔を近づける前からパッションフルーツの香りが飛び出してくる!」
思わず笑ってしまうくらい鮮烈でした。

一方で、フランスのサンセールを飲んだときは正反対。
「香りは控えめ…?でも口に含むと石を舐めたようなミネラル感が広がって、チーズと合わせたらもう最高!」
──この体験をきっかけに、「香りの強さがワインのすべてじゃない」と気づいたんです。


あお所長

こんな人におすすめ!
・すこーしだけ、小難しいこと聞いてみたい
・ワインの「香り」で選ぶ派
・食事とワインの相性を楽しみたい派
・ソーヴィニヨン・ブランの奥深さを知りたい人

ちなみに、同じ内容をプロ向けにガチ解説した記事は下記。
「今小難しいこと聞きたい!」という方やプロの方は是非トライしてみてくださいね♪


1. 香りの正体「3MH」って?

ソーヴィニヨン・ブランらしい香りの中心にあるのが 3MHという成分です。
パッションフルーツやライムのようなアロマを感じさせます。

この成分を活かすかどうかは産地やスタイルによってちがいますが、強い香り成分だけに大きな違いを生みます。

ソーヴィニヨン・ブランの代表的な産地ニュージーランドとフランス・サンセールを実際に飲み比べてみると…

  • NZ → パッションフルーツ爆弾💥
  • サンセール → 控えめだけど食事と調和🍽️

💡 3MHは空気(酸化)に弱く、少しでも酸素に触れると香りがどんどん消えてしまいます。
  だから生産者の工夫がすごく大事なんです。


2. 酸化をめぐる「あるある」体験

ワイン会で「昨日のソーヴィニヨン・ブランを今日飲んだら香りが弱くなってた!」という声、よく聞きます。
まさにこれが3MHの弱点。開けた瞬間が一番フレッシュで、翌日には「え、昨日のパッションフルーツどこ行った?」となりがちです。

NZの造り手がスクリューキャップを好むのも納得。私も試しに、同じ生産者のコルク版とスクリュー版を比べてみたら、スクリューの方が明らかに香りが長持ちしてました。


3. サンセール vs NZの実感レポート

  • サンセール(フランス)
     香りは穏やか。でも牡蠣と合わせるとミネラル感がぐっと際立って、「あ、これが食文化に根付いたワインなんだ」と納得。
     現地の生産者から「うちは香りじゃなくて味で勝負するんだ」と言われ、妙に腑に落ちました。
  • ニュージーランド(マールボロ)
     グラスに注いだ瞬間に広がるトロピカル香。
     友達と飲んだとき「これ本当に同じ品種?」と全員が驚いたほど。
     ただし、輸送中の温度管理が悪いと一気に香りがしぼむのも体験済み。
     まさに香りを命がけで守ってるワインです。

4. 誤解と気づき

「香りが強ければ良いワイン」と思っていた私ですが、サンセールを体験して考えが変わりました。
香り控えめでも、食事と一緒に飲んだときの幸福感はむしろ大きい。

一方ニュージーランドは「香りを楽しみたい日」にぴったり。

シーンによって選ぶのが楽しくなりました。

まとめ:

項目ニュージーランド(マールボロ)サンセール(フランス・ロワール)
香りの特徴パッションフルーツ爆弾💥ライムやトロピカル香が鮮烈控えめで繊細🍋柑橘やハーブ、石っぽいミネラル
食事との相性単体でも香りを楽しめる魚介やサラダに合う牡蠣や山羊チーズと相性抜群「食事と調和」が真骨頂
醸造スタイル酸化を徹底ガード!スクリューキャップ必須酸化を少し許すコルクを使うことが多い
生産者の哲学「香りで世界を魅了する!」「香りよりも味わいとミネラル感を重視」
飲んだときの体験談グラスから香りがあふれて友達と大盛り上がり!香り控えめでもチーズと一緒に飲むと驚くほど美味しい
3MHとの関係徹底的に守り抜いて最大化あえて香りに頼らず、味で勝負

5. 飲み比べおすすめ体験

もしまだ試したことがないなら、ぜひ サンセールとニュージーランドのソーヴィニヨン・ブランを2本買って飲み比べ てみてください。
私は友達とやったとき、「こっちは香り担当、こっちは食事担当だね」と盛り上がりました。

ネット通販でも簡単に手に入るので、週末の家飲みにちょっと贅沢な実験をしてみては?

また、香りを大事にするニュージーランドのソーヴィニヨン・ブランは保存や保管も注意してくださいね♪
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まとめ

ソーヴィニヨン・ブランの香りを決める「3MH」は、とても繊細で酸化に弱い成分
・ニュージーランドはそれを守り抜いて香りを最大化。
・サンセールはあえて香りにこだわらず、味や食事との相性を大切にしています。

両方を体験して初めてわかる、このブドウの奥深さ。
次の乾杯では、ぜひ「3MHの向き合い方」を感じながら楽しんでみてください!

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この記事を書いた人

ワインガジェット研究所 所長のあおです。
ワイン輸入バイヤー兼ブランド・マネージャーとして長年世界中のワイナリーと関わり、また国内でもレストランやワインショップへの販売、プロ&消費者向けイベントまで幅広く経験してきました。

その中で感じたのは、「ワインは難しいものじゃなく、もっと気軽に楽しめるもの」 ということ。
セラーやグラス、オープナーなどの便利グッズを正しく選べば、日常の一杯がグッと美味しくなるんです。

このブログでは、プロとしての知識と、ちょっとユーモラスな失敗談も交えながら(笑)、初心者から愛好家まで役立つ情報をお届けしています。

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