初めに
「買ったばかりの白ワイン、開けてみたら“なんだか生臭い”…」
それ、実は紫外線が原因かもしれません。ワインは温度や湿度も大事ですが、意外と見落とされがちなのが「光の影響」。特に紫外線はワインの化学成分を変化させ、香りや味わいを一気に損ないます。
今回は初心者でもわかりやすく、光がワインに与える科学的なダメージと、その防ぎ方を徹底解説します。
こんな人におすすめ

・ワインを棚や窓辺に飾ってインテリアにしている人
・白ワインを買ったのに、香りがいまいちだったことがある人
・「セラーはないけど、できるだけ美味しさを保ちたい」と思っている人
・スーパーやコンビニでワインをよく買う
紫外線が引き起こす「日焼けワイン」の正体


紫外線が当たると、ワインに含まれる成分が壊れます。
特に影響を受けやすいのが リボフラビン(ビタミンB2) と メチオニン(アミノ酸の一種)。
- リボフラビンが紫外線を吸収 → メチオニンを分解
- その結果、「ジメチルジスルフィド(DMDS)」という化合物が発生
- この成分が “日焼けワイン臭(ライトストラック)” を生み出す
👉 DMDSは玉ねぎやキャベツを長く置いたときの匂いに近く、せっかくのワインが一瞬で台無しになります。
ボトルの色は“サングラス”の役割
ワインボトルの色はデザインではなく、光対策のため。
- 濃い緑・茶色のボトル → 紫外線カット効果あり(約90%ブロック)
- 淡い緑のボトル → 部分的にブロック
- 透明ボトル → 紫外線をほぼ通す
特にロゼや白ワインは透明ボトルが多いため、劣化しやすいのです。
💡豆知識:シャンパンやスパークリングワインがほとんど緑や茶色の瓶に入っているのは、光劣化を避けるためでもあります。もし、透明瓶のスパークリングが保護フィルムもなくストックされているのを見たら要注意!
シャンパーニュメゾンの生産者も某高級シャンパンが保護フィルムをはがされてストックされているのを見て、「台無しだね、、、」と悲しそうな顔をされていました。
光あるある|初心者がやりがちな失敗
- 窓際にワインを飾ったら、数週間で香りが変わった
- スーパーで蛍光灯の真下に並んでいた白ワインを買ったら「ハズレ感」
- ディスプレイライト付きのワインラックに置いて、味が劣化
👉 実は蛍光灯からも紫外線が出ています。見た目はオシャレでも、ワインには過酷な環境なのです。
光からワインを守る3つの実践テク
- 暗所保存が鉄則
押し入れやクローゼットで十分。特に透明ボトルは必ず暗い場所へ。 - 遮光グッズを活用
- ワイン用UVカット袋
- ワインボトル用布カバー
数百円で簡単に導入できます。 - UVカット付きワインセラー
本格的に守りたいなら最適。小型モデルなら1万円台から。
購入時に気をつけたいポイント
- スーパーでは「棚の奥」にあるボトルを選ぶ
- 蛍光灯に近い位置に置かれたワインは避ける
- 夏場は特に輸送中の光ダメージにも注意
👉 これだけで“ハズレワイン”を引く確率はかなり減ります。
「紫外線によるワイン劣化のメカニズム」


- 紫外線がリボフラビンに吸収される
- メチオニンが分解される
- ジメチルジスルフィドが発生
- 生臭い“日焼けワイン臭”が出る
解決策・おすすめグッズ
- ワイン用UVカット袋(気軽に使える初心者グッズ)
- 布製ワインバッグ(インテリア的にも◎)
- UVカットガラス付き小型ワインセラー(本格派におすすめ)
まとめ
ワイン保存といえば「温度・湿度」が注目されがちですが、実は光こそ最大の盲点。
科学的にも証明されているように、紫外線はワインの分子構造を壊し、独特の“日焼け臭”を生み出します。
👉 今日からぜひ、あなたのワインを「暗闇のVIPルーム」に移してあげましょう。
それだけで、美味しい時間をぐっと長く楽しめますよ。






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